算数が得意な子は「九九の覚え方」から違いすぎた 東大生が教える「数字のセンス」を高める覚え方

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結論から言うと、東大生は「九九」を、足し算と引き算の延長線上にあるものとして覚えていた場合が多いです。

たとえば、「しちしちしじゅうく、しちは……なんだっけ?」となってしまったとします。このとき、子どもは「忘れちゃった! ちゃんと覚えられるようにしなきゃ」と考えることでしょう。

でも、7×7=49ということがわかっていれば、7×8の答えは簡単にわかります。49+7を計算すればいいのです。49+7=56で、7×8=56だとわかります。

掛け算は足し算を省略した形

簡単な話ではあるのですが、このように「九九」が足し算の延長線上にあると思って覚えている場合と、そうではなく「語呂合わせ」だけで覚えている場合とでは、その後の数字のセンスの育ち方が全然違うのです。

基本的に「掛け算」とは、「足し算」の省略形です。「7+7+7+7+7+7+7+7=56」であるところを、7をいっぱい書くのが面倒くさいから、「7×8=56」としているんですよね。

だから7の段の掛け算を覚えるといっても、「7×1=7」に7を足して「7×2=14」であり、その先も1つ前のものに7を足していけばいいだけなのです。

足し算だけではなく、引き算でも同じことが言えます。例えば、7×9を忘れてしまった子がいるとしましょう。「しちく、なんだっけ?」と。

この場合、実は引き算を使えば答えは簡単に出せます。7×9を忘れてしまったとしても、7×10はわかる場合が多いです。7に0をつけて、「70」になります。そして、7×9はそこから7を引いた数ですから、「70-7=63」ですよね。

このように、足し算と引き算の延長線上に掛け算があるのだと理解して勉強するのとそうでないのとでは、大きな差があります。

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