アルトマン更迭した「OpenAI幹部」結局退職の経緯 アルトマン復帰後も会社に残ったが復職はせず

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その数日後、数百人のOpenAI従業員が退職の危機にさらされる中、サツキバーはアルトマンを解任した決定を後悔していると述べ、事実上取締役を退任し、アルトマンと対立する3人の独立メンバーを残した。

アルトマンは、元Salesforce幹部のブレット・テイラーと元アメリカ財務長官のローレンス・サマーズに2人のメンバーを交代させることに取締役会と合意した後、CEOとしてOpenAIに復帰した。アルトマンは数カ月後、取締役会が7人に拡大したため、再び取締役会の椅子に座った。

AIが危険な存在になる懸念を強めていた

昨年、サツキバーはOpenAI内にスーパー・アライメントチームを設立し、将来のテクノロジーが害を及ぼさないようにする方法を探る手助けをした。この分野に携わる他の人々同様、サツキバーはAIが危険な存在になり、人類を破滅させるかもしれないという懸念を強めていた。

サツキバーとともにスーパー・アライメントチームを運営していたヤン・ライクもOpenAIを辞任した。彼の役割は、同じく共同設立者であるジョン・シュルマンが担うことになる。

アルトマンが辞任するまでの数週間で、ChatGPTの中核技術であるGPT-4の開発を監督したパチョッキは、同社の研究部長に昇進した。サツキバーの下のポジションを占めていたパチョッキは、サツキバーと並ぶポジションに昇格したと、この動きに詳しい2人の関係者が語っている。

アルトマンが復職した後、サツキバーは仕事に戻らなかった。アルトマンは復帰の交渉を望んでいたようだが、結局それはかなわなかった。

パチョッキは11月から事実上チーフ・サイエンティストを務めている。サツキバーによってスカウトされたパチョッキは、GPT-4をはじめとするOpenAIの最も重要なプロジェクトの主要な研究者の1人だった。

「イリヤには感謝しています」とパチョッキはインタビューで語った。「私たちは異なる、そして多くの点で補完的なリーダーシップのスタイルを有している」。

アルトマンは、14日にサツキバーと話をしたという。「彼が言うように、AGIを実感するよう、彼は私たちに働きかけてきたし、これからも働きかけ続けるだろう」とアルトマンは語った。

(執筆:Cade Metz記者)

(C)2024 The New York Times

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事