「初デートでサイゼはない」に元社長が喜んだ理由 高校生の会話「サイゼでもいいよ」も褒め言葉に

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こうした私設応援団の活動に、会社は一切タッチしていません。

自社でブランドを管理したい会社にとってはご法度かもしれませんが、「中の人」がちょっかいを出すと、明らかに「やらせ」になってしまうし、せっかくその人ががんばってやってきたことがムダになってしまうかもしれません。

だから、一切関わらないし、「やめろ」とも言いません。

SNSでの議論は、すべてサポーターのみなさんの自由に委ねています。それで炎上することはあっても、不思議なことに、こちらに火の粉は降りかかってこないのです。

ミラノ風ドリアが「ベンチマーク」に

ファミレスやファストフードの店内でも、よくサイゼリヤが話題になるようです。

「サイゼリヤのほうが安いんちゃうか?」という声を聞いたことはありませんか? 普段使いの店だからこそ、サイゼリヤはお客さまがお店を評価するときの、値段と味の基準になっているのです。

サイゼリヤに来たことがある人なら、ミラノ風ドリアが税込み300円ということは、誰でも知っています。だから、「これなら、ミラノ風ドリアが何皿食べられるよね」という会話が成り立つのです。

「ビッグマック指数」をご存じの方もいらっしゃるでしょう。

世界中で売られているビッグマック1個の値段を比較することで、為替レートだけでは見えてこない、その国の経済力を測る指標となることが知られています。

ところが、日本国内に限って言うと、日本マクドナルドは円安や原材料費、人件費の高騰を受けて、何度か値上げをしています。

さらに、都心店を中心に、立地によって価格差をつけるようになっています。そのため、ビッグマック1個の値段を聞かれても、即答できない人が増えました。

サイゼリヤの場合、ミラノ風ドリアは税込み300円、マルゲリータピザやタラコソースシシリー風パスタは税込み400円、若鶏のディアボラ風は税込み500円と決まっていて、その値段をずっと守っています。

そのため、「この値段ならミラノ風ドリアが何皿食べられる」「パスタとチキンを頼んでも1000円でお釣りがくる」ということが、パッと頭に浮かぶのです。

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