ワインを通じて福利厚生や慈善活動、社会問題の解決に貢献--米カリフォルニアワイン生産者団体NVVのリンダ・レイフ会長

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--近年は南米産などの手頃で質のよいワインも増えていますが、カリフォルニア産であるナパの特長とは何でしょうか。

 ナパは、カリフォルニアワインの生産量の4%しか占めていないが、その経済効果は全体の34%ともいわれている。ナパのワインが他の産地と異なる理由は、非常に恵まれた気候にある。日中は暑く夜は涼しい気候によって、ブドウが甘くて酸味のある深い味わいとなっていく。

このような環境で育ったブドウは世界でも2%ほど。不作の年もほとんどなく、安定してよい質のものが多いのもわれわれのワインの特長だ。そのため、仏ボルドーの8分の1という狭い産地にもかかわらず、毎年ナパの知名度は高くなっている。

--そのワインをどう売るかも大事ですね。

 そのとおり。われわれは、普通の広告よりも、口コミを大事にしている。レストランなどでソムリエに選んでもらい、広くナパのワインを扱ってもらいたい。そのため、ワインのエキスパートを積極的に育成し、ソムリエからソムリエへという形で、ワインラバー(愛飲家)に口コミで広まっていく方法を大切にしている。

--日本市場では近年、安価なワインが売れていますが、世界市場をどう考えていますか。

 経済が落ち込んで一時的にはそうであっても長く続くものではない。やはり、おいしいワインが飲みたい日本のワインラバーはいずれ質のよいワインに戻ると考えている。われわれはアジアでは日本、シンガポール、韓国、香港、中国で15年間展開している。

近年は、中国でも若い人を中心にワインを飲む人が増えているが、依然、ワインの味を知る日本がアジアでのわれわれにとっての最大のマーケットだ。また、今は米国人もフランス人よりもワインを買うようになっている。若い人を中心にオシャレで健康によいお酒というイメージが定着してきているからだ。ナパワインは、アメリカ国内はもちろん、今後はさらに世界で愛されるブランドに育てていきたい。
(張 子渓 =東洋経済オンライン)

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