「ランクル250」超絶値上げと納期遅延の裏事情 全ユーザーに優しいトヨタであってほしい
同様の状況は、新型のレクサス「GX」と「LX」にも当てはまる。GXは、ランドクルーザー250から発展した悪路向けの上級SUVで、エンジンは250とは異なり、V型6気筒3.5リッターのガソリンツインターボを搭載する。このエンジンはランドクルーザー300、これをベースに開発されたレクサスLXと共通だ。
つまりレクサスGXとLXは、ランドクルーザーの250と300以上に、類似性の強い間柄になる。「GX550オーバートレイル+」の価格は1235万円で、「LX600オフロード」は1290万円。この2車種も価格が接近しており、最近のトヨタの悪路向けSUVは、レクサスを含めて価格が割高になったといえる。
販売店も困っている「ランクルが買えない」状況
ランドクルーザーに話を戻すと、価格が割高なうえに商品の供給状況もよくない。2024年5月上旬時点で複数の販売会社に問い合わせると、「現時点でランドクルーザー250の生産枠は2025年度分(2026年3月分)まで埋まり、受注を停止している」と言う。
しかも「次の受注開始時期は未定で、再開を待つお客様も多いから、250をいつご購入いただけるかはわからない」とのこと。さらに「ランドクルーザー300も、以前から受注を停止しており、この再開時期も不明」としている。
前述のようにランドクルーザー300は、250よりも買い得感がある。そこで250を諦めて300を買おうとしても、今は注文ができない。さらに、ランドクルーザー70も「今は受注を締め切っており、この再開時期も不明」とコメントした。
要は、ランドクルーザーシリーズが非常に購入しにくい状態だ。これではユーザーから見れば、車種が存在しないのと同じ。むしろ、存在を知りながら買えないのだから、欲求不満も溜まってしまう。
その一方でランドクルーザー250は、2024年5月上旬時点であれば、サブスクリプション(定額制カーリース)のKINTOを使うと手に入るとのことだった。KINTOによる納期は、ガソリンエンジンが5~8カ月、ディーゼルは6~9カ月という。
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