「会社員→作家」副業時代を経た31歳が鳴らす警鐘 知っておきたい「本業に集中しないデメリット」

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会社員4年目くらいになると、やっぱり新卒としての仕事が終わり始めて、中堅社員としての仕事が出てくるんですよ。すると、「もっと時間を投資すればできることがあるのかもしれない」「もっとやってみたいことがあるけど、そうすると寝てる暇もなくなってしまう」と思うようになってきたんです。

同時に、ライターとしてもちょっとずついい仕事をもらえるようになってきて。たとえば対談や連載を任せてもらえるようになったり、取材して記事にする仕事が来たり。そういう仕事って、だいたい平日の仕事なので、会社員だと引き受けるのが難しいんです。

そうしてるうちに、だんだん「このままだと両方、中途半端になっちゃうんじゃないかな」と思うようになって。土日も平日も原稿書いて、本業もして、疲れて。「このままずっと、『もっとできるんじゃないか』と思いながら、疲弊して仕事を続けていくのか」と思うと、それは無理だなと。そうして辞める決心を固めました。

―どちらを辞めるかを考えたら、会社ではなく執筆業を選んだ、ということですよね。

そうですね……やっぱり自分は書くことが好きで。テキストを仕事にする夢があったので、そこを集中して一度やってみたい、という気持ちがあったことが大きいです。

あとは、会社でやっていたPMという仕事は、総合力の世界だなあと思っていて。そこでは今の自分じゃ勝てない人がいるな、でも「コンテンツ制作力」をつけた後なら、総合点もあがるから、また戦えるかもしれない、じゃあまずは自分の強みである「コンテンツ制作力」をもっと強化してみよう、と考えましたね。一生執筆業として生きていくというよりは、現時点でどちらを選ぶかという視点で、執筆業を選びました。

キャリアについては常に悩み続けている

―お話を伺っていると、りょかちさんはかなりしっかりキャリアを考えている印象なのですが、これまでキャリアについて悩んだタイミングはありましたか?

実は、常に葛藤してます。本当に。「自分はちゃんと有益にキャリアを積めてるのだろうか?」とずっと考えている気がしますね。

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