男性の7人に1人「尿路結石」一度かかると厄介な訳 体外に自然に出る結石の大きさは「5mm以下」

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一方、1cm以上の結石は尿道から内視鏡を入れて、結石をレーザーなどで砕く「経尿道的尿路結石破砕術(TUL)」が選択されることが多い。大きい石でも確実に砕けて、そのまま取り出せるのがメリットだが、入院が原則で、治療には全身麻酔が必要になる。

尿路結石は5年間で約半数が再発するといわれる。治療後も再発予防に取り組み、医療機関で定期的に再発していないかを診てもらうことも大事だ。

やはり外科的な治療は避けたいものだ。では、結石を出やすくするためにはどうしたらいいか。

石を自然に排出させるポイント

荒川医師によると「水分補給と運動がカギ」だそう。水分補給は尿量を増やすために1日2Lを目標とする。水や白湯、麦茶、ほうじ茶など飲みやすいものがおすすめだという。

結石を動かすのに適した運動には、次のようなものがある。

・立った状態で両足のかかとを上げてストンと落とす「かかと落とし」
・座ったまま、かかとを上げ下げする
・縄跳びのような飛び跳ねる運動
・階段を降りる

尿路結石の痛みは常時続くものではないので、痛みが和らいでいるタイミングで運動を実施するとよいそうだ。

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そして、痛みがなくなったからといって、結石が排出されたと自己判断するのは禁物だ。

「痛みがなくなると、受診しない患者さんが多いのですが、症状がなくなったからといって、結石が排出されたとは限りません。結石が残っていると腎臓の機能が低下することがあるので、検査をして結石がないことを確認する必要があります」(荒川医師)

結石を作らない生活術はについては、関連記事(「食べてすぐ寝る」人は尿路結石に注意したい理由)をご覧ください。

(取材・文/中寺暁子)

新百合ヶ丘総合病院泌尿器科 尿路結石破砕治療センター センター長
荒川孝医師

1979年、北里大学医学部卒。興生会相模台病院泌尿器科尿路結石破砕治療センター所長、北里大学医学部泌尿器科助教授、国際医療福祉大学付属三田病院泌尿器科教授、同院尿路結石破砕治療センター長、国際医療福祉大学医学部腎泌尿器科学教授などを経て2019年から現職。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本尿路結石症学会名誉会員。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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