自己啓発本、何冊も買い込む人に教えたい"危うさ" 本を「師」ではなく「道具」としても使うのが重要
それに対して、「自分のことばかりしゃべってしまう人」は、自分への同調を求める傾向があります。ポジティブな話題であっても、自分と違う意見には耳を貸さなかったり、どうにかして会話を自分の思い通りに進めようとしたり……。
そういった雰囲気は伝わってくるので、相談する人は警戒してしまい、大事なことは相談されなかったり、信頼できないと思われたりすることが多いです。
こうして比べると、原因は性格的なものだけのように感じますが、それぞれの決定的な差は、コミュニケーション能力の差だと思います。
聞き上手な人は「適度な相づち」がうまい
例えば、これは「聞き上手な人」の間違った認識なのですが、相手の話を聞くだけが聞き上手ではないんです。一方的に相手にばかりしゃべらせていたら、相手は自分だけがずっと話しているように感じるし、話を聞いてもらえていないように感じて、不安になってしまいます。また、積極的に「どうしたの?」と聞いてくる人も聞き上手ではありません。質問が増えれば、相手は追い詰められたような気持ちになります。
本当に聞き上手な人とは、相談をしやすい雰囲気づくりがうまくて、相手の話す内容を理解したうえで、適度な相づちを打つことができる人です。受け身のようでいて、とてもコミュニケーション能力が高い人なのです。
つまり、「自分ばかりしゃべってしまう人」は、しゃべることはできるけれど、話の内容を理解することや、会話のキャッチボールが苦手なのです。相手の話を理解できないと、会話がずれてしまう、あるいは話せるのが自分のことばかりになってしまいます。そうすると、相手の意見を尊重できないように思われます。
また、相づちを打つタイミングがわからないから、変なところで会話を中断してしまい、相手は話を聞いてもらえなかったように感じます。そういったことがたくさん重なって、「あの人は自分の話ばかりする」と、誤解されてしまうのです。
わがままだとか、自尊心が高いのが原因だと言われたら、悲しくなるし、頑張っても直せないことのように思えますが、人とのコミュニケーションが苦手なだけなら、少しずつ直していける気がしませんか? 相手の話が理解できないときは、素直に伝えてみてはどうでしょう?
会話のキャッチボールができないと焦ってしまうけれど、「何でもいいから話さねば……」と無理に話そうとせず、相手が話し終わるまで真摯な姿勢で聞く。それだけでも、好感度はだいぶ上がると思います。
聞き上手な人の特徴を一度に全部真似するのは難しいけれど、少しずつでも取り入れていけば、今よりも「聞き上手な人」になれると思います。
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