レゴがブロックだけで復活⇒快進撃を遂げた必然 ゲームIPとのコラボも「リアルとの連携」に重点

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――デジタルの発展を経て、いま再び子どもたちの遊び場がリアルに戻ってきている印象もあります。

背景には、子どもがリアルとデジタルをシームレスに行き来して遊ぶことができるようになったことが1つある。そして、私たちがリアルとデジタルの世界を隔てなく過ごすことができているのは、デジタルというものを恐れることなく、さらに双方のエンゲージメントを増やすことができる機会があると認識できたからだ。

レゴのCMOを務めるジュリア・ゴールディン氏
コカ・コーラやレブロンといったグローバル企業でも要職を務めてきたゴールディン氏(撮影:尾形文繁)

実際、消費者にとってよりよいリアルとデジタルの体験を提供できている。デジタルなレゴブロックとリアルなレゴブロックで何ができるかを考え、橋渡しを行い、没入感のある商品を展開できたことは大きい。リアル、デジタル両方で、この先もエンゲージメントをさらに高めることができるだろう。

デジタルとリアルはそれぞれユニークな体験だが、子どもたちは両方を1つの大きな体験ととらえていて、私たちもその流れにしっかりと乗ることができている。

リアルの領域でのイノベーションは最優先事項

――デジタルへ展開する中でも、レゴブロックならではの価値を意識しているということですね。

そういった視点は私たちにとって最優先事項というくらい重視している。要するに、どれだけリアルな世界でのポートフォリオをしっかりと展開できるか、リアルの領域でブロックにイノベーションを盛り込むことができるか、というところだ。

レゴブロックで遊ぶ、何かを作るという過程で得られる満足感、達成感、喜びは格別なもの。とくに子どもにとっては、リアルに作ることで問題解決の力や想像力も養われる。そしてまた、何か起きたときの“レジリエンス“の力も身につけられるのではないか。これは子どもたちの未来のためにも大事なことだ。

私たちは毎年だいたい400ほどの新商品を出し続けているが、必ず新たな機能や色展開、パーツ、デコレーションなどを付けることを重視している。イノベーション力を持ちながら、新たなカテゴリーやプラットフォームをこれからどう展開できるのか、常に考えていきたい。

武山 隼大 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たけやま はやた / Hayata Takeyama

岐阜県出身。東京外国語大学国際社会学部モンゴル語専攻卒。在学中に西モンゴル・ホブド大学に留学。2021年東洋経済新報社に入社し、現在ゲーム・玩具業界を担当。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事