レゴがブロックだけで復活⇒快進撃を遂げた必然 ゲームIPとのコラボも「リアルとの連携」に重点

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一方で日本では、子どもだけでなく大人のエンゲージメントも相当ある。趣味として自分たちが好きなものを集めたり、飾ったりすることが非常に好きで、自分たちで作ることを好む。これが日本市場をより豊かにしている要素の1つだ。

大人向けの玩具は他の(海外)市場でも非常に反応が高く、このポートフォリオをさらに展開するチャンスがあると感じている。

レゴのCMOを務めるジュリア・ゴールディン氏
ジュリア・ゴールディン(Julia Goldin)/2014年にレゴグループ入社。製品開発、マーケティング、リサーチ&インサイト、ライセンシング、パートナーシップなどを統括。入社以前は、コカ・コーラで北西ヨーロッパのマーケティングディレクターや日本のCMO、レブロンでCMOなどを歴任(撮影:尾形文繁)

――ブロックは自由な遊び方ができるがゆえに、どういったカテゴリーの商品を展開するかといった見極めが重要だと思います。

ブロックのパーツがあればなんでも作ることができる、というのはその通りだ。だからこそ、ユーザーがどんな情熱を持っているのかを考え、しっかりとしたアプローチが重要となる。

(新商品の開発に当たっては)まずは大きなポートフォリオからスタートして、デザイナーと何度もクリエイティブセッションを行い、必ず成功が見込めて効果的かつ需要がある領域に絞り込んでいく。

向こう2~3年の間に、大型ゲームIPの商品展開や、スターウォーズなどのエンタメIPにも入っていく予定だ。レゴアートは大型スポーツイベントに合わせてフランスを代表する建築やアート作品などにも目を向けていきたいと考えている。ほかにもこれまで得意としてきた自動車などのカテゴリーや、宇宙をテーマにした展開も今後着手していく。

ゲームメーカーとのコラボを広げる理由

――最近はマリオやどうぶつの森など、ゲームIPとのコラボ商品を積極的に展開しています。どういった狙いからですか。

ゲームは子どもだけではなく大人にもファンがすごく多い。 彼らは大好きなゲームに、さまざまな形でエンゲージしたいと思うだろう。

例えばマリオもゲームで遊ぶのはもちろんだが、グッズ、おもちゃなどを買ってそろえたい人は多いと思う。そういったデジタルな世界とフィジカルな世界を、私たちならではのユニークなやり方でつなぐ体験を提供できると考えている。

任天堂との取り組みがスタートしたのも、そうした思いからだった。子どものみならず大人も、お気に入りのキャラクターとリアルで遊ぶことができる。デジタルと同じように、自分の思い思いのシーンを作って遊ぶことができるのは、レゴブロックならではだと思う。

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