中学受験「周りがするから」で"参戦"のリスク 成績で一喜一憂、子どもの自己肯定感に影響も
中学受験塾では定期的に実施されるテストに応じた「クラス分け」が存在します。
大抵の場合、上位のクラスは選りすぐりの講師が担当します。なぜなら、その子どもたちは最難関と呼ばれる、高偏差値帯の学校に合格し、塾の進学実績を上げてくれる確率が高いから。上位層に対してはフォローが手厚いのです。
反面、下位クラスは相対的に見て、上位クラスの子どもよりはフォローが薄くなってしまう傾向にあります。
下位クラスの子どもが成績面で伸び悩むとき、適切なフォローがなされるといいのですが、そうでない場合は上位クラスへなかなか上がれない「負のスパイラル」に陥ってしまう可能性が高いのです。
上位クラスに行けない子どもたちは、勉強に対する自信を失ってしまいがちです。その結果、本来、塾の成績だけで決まるはずのない自分自身の人生すべてに対して、自己肯定感が下がってしまいます。
まだ社会に出ていない子どもたちにとって、学校や塾は唯一の社会的な場所。そんな場所だからこそ、成績によるクラス分けの結果だけで、人生に大きな影響を及ぼしてしまうことになるのです。
「合格至上主義」は望ましくない
自己肯定感が下がるとどうなるでしょうか。「どうせ自分なんて」「自分がやったって成功するわけがない」と子どもが思い込むようになってしまいます。
その結果、「自分のレベルよりも難しい中学を受験しよう」や「さまざまなことにトライしてみよう」というチャレンジ精神もなくなってしまうかもしれません。
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