前澤氏も猛抗議「SNS上の悪質詐欺広告」の超深刻 荒れにくいSNSはどこへ?Facebook上などに大氾濫

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メディアの信頼性は、コンテンツの信頼性と広告の信頼性によって成り立っている。成長していく過程で、メディアは健全化の道を模索するようになる。そうしなければ、成長は頭打ちになり、継続的な発展は望めなくなってしまう。実際、マスコミ4媒体は、そのような道を辿って現在に至っている。

2018年から、NHK「クローズアップ現代+」などで数度にわたって「ネット広告の闇」の特集が組まれ、インターネット広告が抱える様々な問題が提起されてきた。

詐欺広告に限らず、インターネット広告は、誇大広告や虚偽表記(「ナンバーワン広告」など)、広告効果を水増しするアドフラウド、ステマ(ステルスマーケティング)、なりすましなどのフェイク広告、違法サイトへの広告配信など、様々な問題を抱えていることが明らかにされている。

問題があることが明確でありながら、根本的な対応が取れないのはなぜなのだろう?

インターネット広告の健全化が図れない理由としては、下記のような特殊事情がある。

1. 広告取引が自動化されており、不適切な広告を排除することが難しい

2. メディアも広告主も変化が激しく、違法広告も多種多様かつ変化が激しいため、取り締まりが困難

3. 既存のメディア企業と比べて、インターネットメディアやプラットフォームはルールや規制を好まない傾向がある

4. グローバル化しているがゆえに、ローカルの問題への対応が手薄になりがち

では、インターネット広告を健全化するのは今後も難しいことなのだろうか? 決してそうではないと筆者は考える。

企業によって対応は分かれる

違法広告に対する対応は、グローバルIT大手をとっても、各社で異なっている。

先月3月27日、米Googleは広告の安全性に関する年次報告書を発表した。それによると、2023年、Googleは55億件以上の広告と、1270万以上の広告アカウントを、ポリシー違反でブロックまたは削除したという。生成AI(人工知能)によって、不正な広告も増えているが、Google側も生成AIを駆使して取り締まりを強化している。

実際、筆者自身が日常的にGoogleを利用していても、不適切な広告は少ないように思えるし、不適切な広告をユーザー自身が簡単に報告できるフォームも用意されている。

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