水原氏「学歴詐称疑惑」に見る"盛る人"の危うさ 理想の自分を目指すも、かつてのウソで台無しに
それから約1週間を経た26日、大谷選手は会見を開き、自身が賭けたり、ブックメーカーへの送金を依頼したりしたことはないと断言。数日前に事態を知ったとして、「僕の口座からお金を盗み、ウソをついていた」と明言した。
大谷選手とともに登場する機会が多かった水原氏は「一平さん」の愛称で、日本国内のファンからも親しまれていた。解雇を受けて、SNS上ではショックを示す声が続出している。
そこに加えて、話題になっているのが「学歴」についてだ。水原氏はカリフォルニア大学リバーサイド校を卒業したとされるが、大学広報担当者が「在籍記録がない」と明かしたと報じられたのだ。
この件は現時点(3月27日)で「疑惑」でしかない。しかしSNS上では、かつて経歴詐称を認めたショーンK(ショーン・マクアードル川上)氏を「思い出した」との反応が相次ぎ、両者を比較する投稿が拡散されつつある。
思い出される、過去の経歴詐称スキャンダル
ショーンK氏の騒動をおさらいしよう。
同氏は「幼少期に来日した日米ハーフの経営コンサルタント」として知られ、在京ラジオ局「J-WAVE」で十数年にわたり番組を持ち、「報道ステーション」や「とくダネ!」といった番組のコメンテーターを務めるなどメディア露出も多く、数週間後からはフジテレビ夜の報道番組で司会も務める——などと順風満帆に思われていた2016年3月、「文春砲」を受けた。
『週刊文春』の報道は、「ショーンKという虚像」を浮き彫りにした。熊本出身でハーフではなく、経歴として挙げていたテンプル大学卒業も、ハーバード・ビジネス・スクールでのMBA取得も事実ではなかった。すぐさまレギュラー番組は出演自粛となり、そのまま降板。ほぼ表舞台から姿を消している。
経歴をめぐるスキャンダルといえば、「サッチー騒動」も思い出す。プロ野球・野村克也監督の妻として知られた野村沙知代氏が、1990年代後半に衆院選に出馬。選挙公報にコロンビア大学への留学経験を書いたことが虚偽として、東京地検に告発された(のちに嫌疑不十分で不起訴処分)。
同じく永田町がらみでは2003年、当時の自民党副総裁を下して、初当選した民主党(当時)衆院議員の「ペパーダイン大学卒業」という経歴に疑義が示され、大きな話題を呼んだこともあった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら