卓上に「王道家」の無限にんにくと、刻みしょうがが置いてあることも驚きだ。家系ラーメンのインスパイア店でこんなお店が今まであっただろうか。
「箕輪家ラーメンは、ダシが強めで旨味を逃さない豚骨の炊き方を目指しています。鶏ガラ、背ガラ、ゲンコツの3種類と、『まるじろう』で使うチャーシュー類の肉ダシのスープ。そして純粋な鶏油の3層になっています」(丸山さん)
そして、今年の2月には「まるじろう」が誕生。新たな「箕輪家」の魅力が生まれた。5月には西荻窪に新店オープンする予定だ。
「毎週水曜日に出している限定の“鶏家系”をスピンオフし、中野本店とは別の味で新店をオープンしようと思っています。まだまだやりたいことがたくさんあります。常識にとらわれずにお客さんに喜んでいただける美味しいラーメンをこれからも作っていきたいと思っています」(丸山さん)
丸山さんが生み出す「ワクワク感」の正体
丸山さんが箕輪さんに初めて会ったときに感じたワクワク感が「箕輪家」から生まれている。
「箕輪さんが僕を気にかけてくれているのは、『死ぬこと以外かすり傷』を体現しているのが僕だからかなと思います。カバン持ち時代には寝る時間以外のほとんどの時間を箕輪さんとともに過ごして、本当に空気のように一緒に過ごさせてもらって、気持ちを認めてもらいました。
箕輪さんに昔、『まるちゃんはいい意味でバカで素直なのが一番』だと言われました」(丸山さん)
がむしゃらを絵に描いたような丸山さん。不器用ながらも、そのまっすぐさで皆に助けられながらここまで走ってきた。
これからもどういう展開になるか全く予想できないが、常に新しい一杯、そして楽しさを提供してくれるに違いない。
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