ダメな営業が絶対わかっていない一流の心得 トコトン売ってきたカリスマに聞いてみた

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一般的なビジネスマナーは守るべき

常見:最近は、若者がビジネスマナーを軽んじる傾向もあると言われています。これに対してはどうお考えですか?

北澤:人間の営みや何をすれば心地よく感じるかは、昔からあまり変わりません。たとえば、もしメールを頂いて、24時間以内に返事を返さなかったら、相手はがっかりしますよね。些細なことと思われるかもしれませんが、一般的なビジネスマナーは守るべきでしょうね。

常見:これは冗談みたいな話ですが、ある会社の新入社員は営業同行中に上司を待たせてマンガ雑誌を購入し、昼食時に黙々と読んでいたそうです。

北澤:それは叱るべきです。今の話は極端ですが、昔みたいに周りに商店街や商売に携わる人が少ない世の中で育つと、ビジネスマナーは、教えられないとわからないことってたくさんあるんですよ。

常見:そこは少しかわいそうですね。

北澤:ちゃんと教えたり、叱ったりするにはそういった社会の変化や今の常識を、知らないとできません。

常見:逆に、若いのにビジネスマナーや礼儀やあいさつがしっかりしている人がいれば、それは武器になりえますよね。

北澤:そうですね。そうやって競争優位を見つけるのはビジネスで成功するにあたって重要な要素です。知識にしろ、マナーにしろ、自分の武器を若い人には早く見つけてほしいと思います。

一流の営業マンには「リアリティ」がある

常見:北澤さんのお話をお伺いし、営業マンは世代関係なく、とにかく謙虚に学び続ける姿勢が大事なんだと再認識しました。

北澤:それが時代の変化に対応する唯一の手段ですから。あとはリアリティを持って仕事に励んでほしいですね。営業は立場が上がれば上がるほど、説得しなければいけない人間も増えていきます。組織を成長させ、結果を残し続けるために、それは欠くことができない要素です。

常見:確かに、どんな立場にいてもリアリティを持つことは必要だと思います。私の知っているデキる営業マンもみんな独自の成功体験や経験に基づく哲学を持っていて、非常に人を説得したり、信頼を得ることに長けていたりしました。

北澤:本当に「世の中を変えたい」「よくしたい」という信念がある人ほど、現実に何が行われているかをいつも勉強しています。そういう思いを持った人たちが営業部を引っ張っていくべきだと思います。

常見:今日の北澤さんのお話は、すべての営業マンに勇気を与える内容だと思いました。最後に何かメッセージを頂けますか?

北澤:この記事を見ている営業マンはぜひ研鑽して、いい営業リーダー、経営者を目指してください。特に、何か熱い想いがある人ほど、大きなことを成し遂げてほしいと思います。私は今でも自分のことをいち営業マンだと思っています。私もみなさんから学ぶことがあるでしょうし、みなさんもいろんな人から学べるチャンスがあると思います。だから、一緒に学んでいきましょう! また、今度、東洋経済新報社さんから出す、営業リーダー向けの本にも注目して頂けるとありがたいです。営業リーダーの身につけるべきノウハウが満載です。

常見:今日は非常に勉強になりました。ありがとうございました!

 

「現場を感じる」「みんなで成果を出すようノウハウを体系化して共有する」「若手だけではなくみんなが学び続ける」など、北澤さんの話はどれも参考になった。今の時代の営業の答えは、現場と向き合い続け、学び続けること、勝利のために力を合わせることという、一見すると当たり前のようなことをやり切ることが大事だと思った次第だ。
なじむ。実になじむぞ!北澤孝太郎さんのご意見は、私になじむのだ(『ジョジョの奇妙な冒険 第三部 スターダスト・クルセイダース』のクライマックス、ジョセフ・ジョースターの血を吸ったあとのDIO風に読むこと)
営業特集は今後も続く。乞うご期待!

 

常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家

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つねみ ようへい / Yohei Tsunemi

1974年生まれ。北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。同大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)。リクルート入社。バンダイ、人材コンサルティング会社を経てフリーランス活動をした後、2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師に就任。2020年4月より現職。専攻は労働社会学。大学生の就職活動、労使関係、労働問題を中心に、執筆・講演など幅広く活動中。『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など著書多数。

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