株価、金、ビットコインが驚くほど高騰する事情 世界の金融資産が史上最高値の更新を続けるなぜ

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世界の平均株価が軒並み最高値を更新している背景には、半導体大手の「エヌビディア」の躍進が指摘されていたが、エヌビディアが利益確定売りで株価を下げている中での高値更新は、やはりアメリカの中央銀行である「FRB」の利下げが期待されているからだろう。

ちなみに、世界の株式市場全体の主要な市場の時価総額は、合計で111兆1890億ドル(2024年1月末現在、岡三証券調べ)となっている。世界の債券市場の市場規模は約100兆ドルと言われており、その市場規模は拮抗している状態と言っていい。

金価格が高騰する背景にある事情

<金価格>
 金価格も大きな上昇を見せている。海外マーケットでは、この3月21日に1トロイオンス=2225ドル(ニューヨーク先物)まで上昇。ドル建ての金価格の史上最高値を更新している。一方の円建て価格でも3月21日に1グラム=1万1752円(田中貴金属工業、金小売価格)まで上昇。過去、リーマンショックやコロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻といった地政学リスクなどを契機に大幅に上昇してきた金価格だが、現在はまだ上昇の余地を残していると指摘する専門家の分析もある。材料次第では、2500ドルまで上昇する可能性を指摘する専門家もいる。

円ベースの国内価格でも、円安トレンドの影響もあって、こちらも史上最高値を更新し続けている。日銀のマイナス金利解除によって、今後日本は穏やかに金利が上がっていく社会になるため、どうしても円高を連想しがちだが、現実は日銀は金利を急激に上げられないことを見越して、円安傾向が強まっており、その影響で国内の円建て金価格もまだ上昇する可能性が指摘されている。

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