料理レシピサイトでクックパッドに挑む楽天の狙いと勝算
「女性ターゲットということで当初はコスメ関連の投稿サイトも検討したが、コスメ関連では批判的な書き込みがあるなど、収益の基本となる広告商品としてのビジネスモデルを描きづらかった。料理の作り方であるレシピならそういった問題は少なく、ビジネスモデルを作りやすい」(濱野氏)。
足元では、食品家電や調理器具など、広告の販売は想定以上に好調という。いまのところページへのバナー広告や企画広告がメインだが、今後は、楽天市場の出店者を対象に、商品の販促を目的としたレシピを投稿する広告システムも検討中だ。また、ブログやSNSなどの外部サイトとも連動させて、外部サイトと共同での広告商品開発も計画している。配信する広告も「レシピの内容に合わせておすすめのワインを表示するなど、さまざまな展開が考えられる」(濱野氏)という。
現在、5月時点の楽天レシピの月間利用者数は160万人。一方のクックパッドは1000万人超と、差は相当に大きい。
レシピサイトの主力導線はメニューや食材名を使った検索で、現状、検索ではクックパッドのほうが多く上位にリストされる。これがレシピ投稿数以上の利用者の差につながっている。グーグルは被リンク数の多さなどでサイトの“価値”を評価するが、やはりこれまでに積み重ねてきたクックパッドは強い。濱野氏は「サイトの充実に加えて、グループ内での相互リンクなどSEO(検索エンジン最適化)にもさらに注力して検索上位を目指す」という。
このほか、急速に利用が拡大しているスマートフォンへの対応も進めるなど、早期でのクックパッドへのキャッチアップを目指している。
(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)
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