キャンピングカー用品が地震などの災害現場へ 簡易トイレやポップアップルーフの活用に期待
そして、そのような非常時に、もしポップアップルーフ装着車があれば、「普通のクルマで車中泊するよりも、広くて快適なスペースで寝泊まり」できる。そうした背景もあり、同事業部は、より量産が可能で、多くの需要に対応できるスカイデッキを開発。しかも、メタル製は、前述のとおり、従来モデルより軽く作れる。重いものを持ち上げることが苦手な女性などでも、楽に開閉操作ができることもメリットだ。製品化が進んでいけば、より幅広い層がポップアップルーフ装着車を選べるようになることが予想できる。
同事業部では、今後、国産車の人気ワンボックス車やミニバンを中心に、車種別の対応モデルを製作し、まずは、2024年夏頃に2モデルをリリースする予定。その後、対応車種を徐々に広げていく方針だ。
キャンピングカーから防災対策へ
13年前の東日本大震災や8年前の熊本地震、今回の能登半島地震など、甚大な被害をもたらす震災が多い日本は、まさに「地震大国」。また、近年は、線状降水帯の発生による水害なども多く、誰もが「いつ何時、被災者になるのかわからない」状況だ。そうした危機感からだろう。ここで紹介したようなアイテムをはじめ、キャンピングカーなどを本来のレジャー目的だけでなく、防災対策としても活用する傾向は増えている。まさに、「転ばぬ先の杖」として、今後もこれらが多くのユーザーに注目されることが予想される。
ちなみに今回のショーで、先に紹介した新型ポータブルトイレのクレサナは、トイファクトリーだけでなく、ホワイトハウスキャンパーでも展示していた。この製品は、前述のとおり、スイスの企業であるクレサナ社が開発した輸入商品。同事業部の担当者によれば、「たまたま(トイファクトリーと)同時期に輸入を開始した」のだという。つまり、国内で複数の代理店が取り扱うということだ。それは、見方を変えれば、それだけ利便性に優れており、注目の商品であることの証しかもしれない。なお、ホワイトハウスキャンパーが取り扱うクレサナ本体も、丸型ベースとL型ベースがあり、本体価格(税込み)は26万9500円だ。
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