「過激ダンス」で信頼失墜、自民党青年局の正念場 新局長・鈴木貴子氏が問う「青年局議員の自覚」

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――最近の青年局は元気がないとも聞きます。

38歳の自分が言うのもなんだが、いまの若い議員は洗練されている。自民党は世襲議員ばかりと思われがちだが、民間出身や各界の専門家、知事経験者など、経歴は意外と多様だ。ただ、政局や政治的バランスに敏(さと)く、妙に賢い人が多くなっている。

わたしは青年局の最大の強みである「青二才」を前面に出していきたい。執行部に言いたいことは山ほどあるし、不条理を感じることもたくさんある。行動するエネルギーもある。でもお金がない、経験がない、人脈もまだまだ。だからこそ理想を語れる強みがある。

問題の根を本当に断とうとしているのか

――裏金問題の再発防止策の一環で自民党は「派閥解消」を決めました。しかし、鈴木さんはかねて派閥解消には否定的ですね。

派閥解消は裏金問題の根源的解決にならない。あくまで政治資金の透明性をどう担保するかが本質であって、派閥解消は論点のはぐらかしだ。国民に対してずるくないかと申し上げている。

結局、今になっても事実関係すら出てこない。これでは一層の政治不信につながる。問題の根を本当に断とうとしているのか、気構えが見えないことが非常に歯がゆい。

――派閥は必要ですか。

もちろん金権体質の旧態依然とした派閥に固執するつもりはない。「政策集団」への脱皮を否定するものでもない。だけど、一回派閥に足を突っ込んだら「解消」などと安易には言えない。政治は権力闘争であり、権力闘争をともに勝ち抜いてくために仲間は集結する。

だから派閥が選挙で一定の役割を果たしたり、その結果、人事に影響力を持ったりすることは不可避だ。それが日本の民主主義でもある。

森 創一郎 東洋経済 記者

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もり そういちろう / Soichiro Mori

1972年東京生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科修了。出版社、雑誌社、フリー記者を経て2006年から北海道放送記者。2020年7月から東洋経済記者。

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