系列2社を完全子会社化 トヨタが国内再編へ一歩

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縮小

が、東北への大規模な生産集約が検討されても、おかしくない。11年1月に稼働したばかりのセントラル・宮城工場はトヨタのノウハウを結集した最新鋭工場。関自の岩手工場もグループ有数の生産性で知られる。関自は静岡県にも東富士工場を持つが、老朽化が進むうえ、愛知でも東北でもない、中途半端な位置にある。同工場が担当する輸出用カローラについては今後、生産の縮小が既定路線だ。

トヨタはかねて国内生産300万台死守を掲げてきたが、いずれ対米輸出が回復し、既存の設備を活用できる時期が来るとの読みゆえだった。が、足元の円高は、その前提を掘り崩しつつある。当面は震災後の減産を挽回するために高水準の稼働が続くが、それが一段落したときには抜本策を講じる必要が出かねない。今回の決定はそれに向けた布石だろう。

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(週刊東洋経済2011年7月23日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

西村 豪太 東洋経済 コラムニスト

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にしむら ごうた / Gota Nishimura

1992年に東洋経済新報社入社。2016年10月から2018年末まで、また2020年10月から2022年3月の二度にわたり『週刊東洋経済』編集長。現在は同社コラムニスト。2004年から2005年まで北京で中国社会科学院日本研究所客員研究員。著書に『米中経済戦争』(東洋経済新報社)。

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