投資初心者が知らない「投資と投機」の決定的な差 今から投資しても間に合うのかを考える
東証からの要請内容は、企業の収益性を高めるための取り組みなどや、実施時期も広く開示してほしいというものでした。そのフォローアップとして、今年1月には、要請に基づいて取り組みなど開示した企業一覧が東証のウェブサイトで公開されました。
一覧に名前がない企業は株価上昇を目指すための姿勢を示していないというプレッシャーを受けることにもなります。東証からの開示は毎月行われることから、今後、さらに開示企業が増えていくでしょう。こうした企業の投資魅力を高める姿勢に期待した外国人投資家が日本株を買い越してきたと見られています。
PBRの根底にある考え方とは
ところで、経営者は企業の投資魅力を高めれば、その先の目標が、株高を目指すものです。実際に株価がどれだけ高くなるかはシンプルに株価水準を見ることでもわかりますが、企業価値との関係から考えるなら、PBR(ピービーアール、株価純資産倍率=株価 ÷ 1株当たり純資産)が使われます。
PBRの根底には、次のような考え方があります。会社が所有する土地や建物などの「資産」から、銀行からの借り入れなどの「負債」を引いたものが、その会社の株主が保有する権利があると見られる資産(純資産)です。
PBRがちょうど1倍ということは、株価と1株当たり純資産が等しいことです。そしてPBRが1倍を上回って上昇するということは、株価が1株当たり純資産を上回るわけですから、この分は投資家から企業に対する“価値の創造”への期待になります。
価値の創造は、ROEの高さと関係することは先ほど述べましたが、”ROEが高い企業は、価値の創造への期待が高く、株価も上昇することで、PBRが高くなるという関係”があるのです。
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