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Metaと各国政府が繰り広げる大バトルの焦点 今やニュースはSNSの客寄せパンダですらない

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Metaとオーストラリア政府の対立は2021年に遡る。

国内のテレビや新聞など伝統メディアの経営悪化と相次ぐ休刊や倒産に危機感を抱いた当時の政権が「苦境に立つ報道機関には財政的支援が必要である」として、報道機関の記事を使用している巨大プラットフォーム企業に報道機関への対価の支払いを義務付ける「メディア取引法」を制定した。これは世界でも初めての試みだった。

オーストラリア政府は独自の調査を実施し、国民の約4割がGoogleやFacebook(現Meta)などのSNSを利用し、この2社が国内のデジタル広告収入の81%を占めていることが判明した。

しかし、これら2社は国内メディアの発信するニュースを活用してユーザーを獲得しているにもかかわらず、メディアに対して適正な報酬を支払っていない。この結果、国内メディアの経営が悪化し深刻な状況に陥っているというのである。

対抗措置で政府の災害情報も見られず

政府が打ち出した仕組みは、莫大な利益を上げているプラットフォーム企業が国内メディアから求められた場合は対価の支払いについて協議し、交渉が合意に達しない場合、政府主導で仲裁を進めるとしている。

FacebookとGoogleは巨額の資金提供を義務付けられる不利な内容であるため強く反発し、一時的にニュースの表示を停止した。その結果、災害などを知らせる政府の緊急ページも見ることができなくなった。

あまりにも傲慢な対応にはオーストラリア国内だけでなく国際社会からも批判が出たため、両社は法律が執行される前にメディア側と話し合い、合計2億豪ドル(約195億円)を支払う契約を結んだ。

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【プラットフォームでも分かれるスタンス】

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