婚活うつにならないために大事なのは、他人の婚活成功事例と自分を比べないことだ。
疲れたら期限を決めて、婚活から離れてみることも大事。お見合いに使っていた休日を旅行することに使ったり、趣味に没頭したり、女性の場合はネイルやエステにいって自分磨きをするのもいいだろう。
仕事でいうところのリフレッシュ休暇を取ってみるイメージだ。
ただ、あまりにも婚活から離れてしまうと、結婚したいという気持ちの糸が切れてしまうので、休む期間を決めるといい。例えば、月の頭から3週間くらいは休む。最後の1週間は、またお申し込みをどんどんかけ出す。そんなふうにして、翌月からまたお見合いを再開してみる。
蛙化現象を起こすのはなぜか
こずえ(29歳、仮名)は、2年ほど前に婚活アプリに登録して、婚活をしていた。アプリで出会った男性10人近くと会ったのだが、なかなかうまくいかなかった。
「アプリで出会う人って、結婚よりは、まず恋愛をしたいという人たちなんです。あと、遊び目的、体目的という人もいました。もう30歳が見えているし、結婚を考えている人と出会いたいんです」
入会面談のときにこう話していた。29歳は結婚相談所では、たくさんのお見合いが組める年齢だ。ことに、こずえは見た目も可愛らしかったので、登録すると驚くほど申し込みがきた。
筆者は、こずえに言った。
「たくさん申し込みが来ているからといって、手当たり次第お見合いをしたら、何がよくて何が悪いのか判断できなくなります。本当にお会いしたい人だけに絞ってお会いするなど、ていねいに婚活をしてください」
そこで、自分に近い年齢、高年収、見た目がタイプの男性を絞りこみ、お見合いをしていった。ところが、お見合いからお付き合いに入り、1、2度デートをすると、決まってこずえから“交際終了”を出してきた。
「話が噛み合わないって思うようになりました」「食事を一緒にすると、食べ方がどうも気になります」「『髪がきれいだね』ってなでられたんですけど、いきなりだったので背中がゾクッとしました」「母親の話が多いので、ちょっとマザコンかも」などと、断りの理由はさまざまだった。
こうして、6人目の男性との交際が終わったときに、こずえが筆者にこんなことを言ってきた。
「私、前々から蛙化現象のクセがあるんです。相手が私に好意を示してくれると、急に気持ちが冷めてしまうんですよね」
蛙化現象とは、2023年の流行語大賞のトップ10にも選ばれた言葉だ。
みにくいカエルが実は王子様だったというグリム童話『かえるの王さま』に由来している言葉で、「好意のある相手が自分に好意があるとわかると、逆に嫌悪感を抱いてしまう」というもの。
最近では、“相手のちょっとした行動や言動で好意が冷めてしまう”という意味にも使われているようだ。
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