「会うことに疲れた」35歳女性が陥った"婚活うつ" 「頑張った人が報われるとは限らない」のが現実

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「やっぱり行動することが大事だなって。友人はお見合いを始めて3カ月目くらいで今の旦那さんになる人に出会って、3カ月で結婚を決めたそうです。彼女から、『もう35歳だし、普通に生活していたら、結婚相手に出会うことなんてほとんどないよ。登録して婚活したほうがいい』と勧められました」

また、「もう時間は無駄にできないんだから、結婚する意思のある男性に出会っていったほうがいい」ともアドバイスされたという。

写真スタジオで清楚な明るい雰囲気の写真を撮り、登録をすると、みやびには多くの申し込みがかかった。そんななかで、彼女が相手を選ぶ条件を、4大卒以上、年収600万円以上、年齢はプラスマイナス3歳、今の仕事を辞めたくないので、相手の居住地も仕事場に通える範囲と限定した。

かなり条件を絞り込んでいるのだが、これも結婚した友人が、これらの条件を満たす男性と結婚できていたからだ。

そして、見合いをしていったのだが、仮交際に入っても1、2度会うと、みやびから交際終了を出すか、相手から交際終了が来るかで、どうも先に進めずにいた。

彼のことは好きではない

そんななかで半年経ち、たつお(32歳、仮名)と真剣交際に進むことになった。ところが真剣交際に入った途端に、たつおが地方へ転勤することが決まった。

「彼との結婚を選択するなら、私は今の仕事を辞めないといけない。もしくは別居婚になる。私は仕事を辞めたくない。この歳で別居婚をしたら、子どもができるチャンスが減るし、運よくできたとしてもワンオペの育児になる。そんなことをいろいろ考えていたら、自分の生き方を変えるほど彼のことは好きではないと気づきました。交際は終了しようと思います」

そして、真剣交際を終了した。

そこから、またお見合いを再開したのだが、断ったり、断られたりの連続で、真剣交際に進む相手は見つからず、「お見合いをしても、相手のことを肯定的に見られなくなった」という、冒頭の発言となった。

みやびは、理想の相手とすんなりと出会えた友達の成功事例があったので、自分も簡単に理想の相手が見つかると思っていたのだろう。

婚活は、就職試験や資格試験とは違う。頑張れば頑張っただけの成果が出るものではない。

結婚相手に出会えるのは、くじ引きで当たりが出るのと同じ、運のようなものだ。初めてのお見合い相手と結婚できる人もいれば、何十回とお見合いしても結婚相手が見つけられない人もいる。

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