野菜不足で「がんになる人」ほとんどいない真実 加えてストレスでがんになる人もほとんどいない
偶然とは、簡単に言ってしまえば、遺伝子の異常、突然変異です。偶発的な何らかの原因によって遺伝子に異常が起こり、それが積み重なったりすることで、がんになる確率が高まります。この遺伝子の異常は加齢とともに蓄積されてくことが知られていますから、年齢を重ねるほど、偶然に、がんができてしまう確率が高くなっていきます。
さきほどの、「なぜ私はがんになったのでしょうか」という質問の奥底にあるのは、「自分が悪いことをしたから、がんになったのではないか」という自分を責める気持ちですね。
でも、タバコも吸わなければ、お酒も飲まない、食生活や運動も気をつけて、がん検診もマメに受けている、がんで亡くなった親族もいない、そういった方でもがんになる人はたくさんいます。がんは過去とはほとんど無関係なのです。
がんに罹患し、周囲から過去の生活習慣のせいだろうと偏見の目で見られているように感じて、がんになったことを隠す人も少なくありません。
しかし、そうではないのです。偶然が6割です。
野菜不足やストレスでがんになる人はほとんどいない
残るがんの原因の3割のうちで、大きなものは感染と喫煙です。
日本人のがんの原因の16.6%は感染が占めると推計されています。B型やC型の肝炎ウイルスによる肝がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)による子宮頸がん、ヘリコバクター・ピロリ菌による胃がんなどがその大半を占めます。
野菜不足をがんの原因に挙げる人がよくいますが、野菜を食べないからといって、それだけでがんになる人はほとんどいません。ストレスも、がんの原因になるという科学的根拠は一致した結果がなく、一部の研究のみ関連があるとしています。
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