「チェンジマン」好きすぎる彼が"埼玉"で叶えた夢 ブラジル特撮ヒーローファン日本で"聖地巡礼"

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「ア・グランジ・ホッタ」社は、現在5組の日本のポップカルチャーに詳しいインフルエンサーと提携している。

「日本に詳しければ誰でもいいというわけではありません。10~14日間団体行動するわけですから、フォロワーである参加者との意見交換や触れ合いを積極的に楽しめる人でなければ案内役は務まりません。パック旅行の集客には日本の魅力に増して、インフルエンサーが魅力的であることが大切です」とロッバさん。

提携するインフルエンサーのカリスマと熱意を讃えた。

特撮ヒーロー好きブラジル人
これまでの5つのツアーパンフレットを抱えるファブリシオ・ロッバ社長(写真:筆者撮影)

日本がニッチな旅行先から変わる?

昨年は、4回のツアーで48人の参加者を数えた。パンデミック後、事業を再開した年にしては、まずまずの1年だったとロッバさんは感じている。

「ブラジル人の主な海外旅行の行き先は、アメリカとヨーロッパです。日本は地理的に遠いこともあって、いまだにエキゾチックでニッチな旅先なんです。ですので、私たちはつねに定員を10~15人程度に抑えたコンパクトなパックツアーを企画しています」

日本がニッチな旅先とは寂しいが、状況を一変しうるビッグニュースが昨年8月に報じられた。日本の外務省が昨年9月30日をもって、ブラジル人の90日を超えない短期滞在に対してビザを免除することを発表したのだ。

冒頭のダニー・ツルギさんの訪日がかなったのも、実はビザ免除となり、観光ビザ申請時に必要だった貯蓄残高の証明が必要なくなったからだ。

「これでかなり集客がしやすくなります。2025年からは映画や格闘技をテーマとした新たな日本行きパック旅行も検討しています」と、ビザ免除について意見を求めると心なしかロッバ氏の頬が緩んだようにうかがえた。

パンデミックという霧が晴れるや、願ってもないほどに鮮やかな陽光が差し込んだかのようだ。

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仁尾 帯刀(海外書き人クラブ) ブラジル・サンパウロ市在住フォトグラファー

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にお たてわき / Tatewaki Nio

ブラジル在住25年。写真作品の発表を主な活動としながら、日本メディアの撮影・執筆を行う。主な掲載媒体は「Pen」(CCCメディアハウス)、「美術手帖」(美術出版社)、「JCB The Premium」(JTBパブリッシング)など。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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