震災復興のスタート台を前後させる二重ローン対策を早急に--永易克典・全国銀行協会会長


--国際的な自己資本規制のバーゼル�に加え、G−SIFIs(グローバルに明らかにシステム上、重要である金融機関)に対する資本規制が固まりつつあります。日本の金融機関が海外拡大を目指す中で、規制強化の動向をどのように考えますか。

規制の中身については徹底的に議論してきた。今はグローバルベースにつくったひとつのルールにのっとって商売をやっていくというタイミングだ。今回、出てきたG(G−SIFIs)の規制内容も、もともとはGに該当すれば一律3%という議論だった。しかし、結局は、金融機関のポートフォリオに応じて、1~2.5%という段階的なサーチャージを設けることになった。われわれはハイリスクハイリターンの取引をやっておらず、リスクは高くないので、当然、2.5%という一番上のゾーンには入らない。

--危機対応業務を行う日本政策投資銀行の民営化が先送りになっています。

完全民営化になるならば何の問題もない。しかし、完全民営化と称しながら、絶対に途中ラップでは政府出資が相当程度残る。その間、あまり儲ける必要がない企業(政投銀)と、ちゃんと配当をして利益を出さないといけない企業(民間金融機関)とが、同じ土壌で勝負できるわけがない。業務規制は当然かけさせていただく。これは郵貯の議論と同じ。

一方、(大震災のような)こういうタイミングになると、どうしても民間金融機関として取れないリスクというものはある。そういうゾーンではぜひ政投銀に活動してほしい。リーマンショック直後にも、政府系の金融機関が主導してほしいと強く言った。われわれと協力しながら、ひとつの案件に対して取れるリスク、取れないリスクを棲み分けしながらやろうという議論をし、実際にそうしてきている。
(井下 健悟=東洋経済オンライン)

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