コンサル vs. 広告代理店。
昨年、広告業界で『2030年の広告ビジネス』という本が大きな話題となった。マス広告が衰退し、成長していたネット広告が規制強化で転換点を迎える中、同書が業界のビジネスモデルの今後10年を大胆に展望したからだ。共著者である横山隆治氏に話を聞いた。
──広告業界の先行きに不透明感が漂ってきました。
デジタルの時代に入り、消費者が見たい動画を選べるようになるなど、コミュニケーションの主導権が消費者側に移った。
この状況下で「スマホ画面に大量の広告を表示する」といったネット広告の手法が効果的とは思えない。テレビからネットに予算をシフトした広告主も、早晩「あれ、効果のある広告枠がない」と気づき、マス・ネット広告全体の市場が踊り場を迎えるだろう。
広告代理店のビジネスモデルにも限界が来ている。
ネット広告は1年365日運用できてしまうので、以前よりも労働負荷が重くなった。賃金が低い若い人材の登用で何とかしのいできたが、広告を運用するスキルの希少価値が高まり、その人件費もどんどん上がっていく。これまでどおりの手数料収入だけでは、十分な利益を得ることはできなくなるだろう。
マス広告とネット広告を融合
──広告代理店はどのような策を打つべきでしょうか。
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