決算報告書によれば、スターバックスの中国の既存店売上高は、2023年10~12月期は前年同期比10%増加した。だが、その主因は販売件数が前年同期比21%増加したことにあり、平均客単価が逆に9%減少したことは注目に値する。
平均客単価の低下について、王氏は決算説明会で2つの要因を挙げた。1つ目は、中国の消費者が(景気の先行き不安などから)財布の紐を締めたため、高価格帯の商品の販売量が減少したこと。2つ目は、同社が販促活動のためにターゲットを絞った値下げを実施したことだ。
「価格競争には加わらない」
スターバックスは1999年に中国に進出して以来、コーヒーチェーン最大手の座を長年維持してきた。しかし近年、瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)に代表される新興チェーンが、アプリによるオンラインオーダー、テイクアウト主体の小型店舗、コストパフォーマンスの高さなどを売り物に急成長し、スターバックスの市場シェアを蚕食している。
だが、スターバックスは新興チェーンとは正面から競わず、高付加価値路線を貫く方針だ。王氏は決算説明会で次のように強調した。
「次から次に現われる競合チェーンは、急速な店舗展開と低価格戦略を成長の原動力にしている。だが、そのようなビジネスは長期的には維持できない。わが社は価格競争には加わらず、高品質(の商品やサービス)にこだわり、利益を伴う持続可能な成長を目指している」
(財新記者:馮奕銘)
※原文の配信は1月31日
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