冬でもアツい「北関東」エリアの鉄道最新事情 昨年は東武や宇都宮LRTが人気、今年は上毛電鉄

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

目的地への移動としての鉄道という役割だけではなく、移動そのものが旅先での楽しみとなる、移動体験が思い出になる列車といえる。

スペーシアXはチケットの人気が高く、東武鉄道関係者によると「特にコックピットスイートは、満席に近い状態が続いている」という。スペーシアXに何度も乗車したというリピーターの間からも、「スイートはなかなか入手することができない」という声が聞こえる。

だが、3月16日のダイヤ改正では一部の特別座席の料金を改正するほか、スペーシアXをさらに2編成追加導入し、増発する予定だ。そのため、チケット購入のチャンスが増えることは間違いない。

大人気の宇都宮ライトライン

続いては、8月26日に宇都宮駅東口―芳賀・高根沢工業団地間が開業した「宇都宮ライトライン」だ。

宇都宮ライトレールHU300形(筆者撮影)

同線は軌道法に基づき敷設された路面電車の新規路線で、宇都宮駅から鬼怒通りを東へ進み、鬼怒川橋梁を渡ってグリーンスタジアムを経由し、芳賀・高根沢工業団地に至る路線である。沿線には地元住民が頻繁に使う病院やショッピングモール、また多くの人が就業する工業地帯がある。これまでは渋滞を気にしながら自動車で行くしかなかった場所であったが、ライトラインの開業によって、利便性が飛躍的に向上した。

そのことを実証するように、開業以来利用者も予想を超えて伸び続けている。開業から82日の11月15日には、乗客数100万人を突破した。これは、計画当初の需要予測よりも2週間早い突破であり、沿線住民が待ち望んでいた交通期間であるという存在が実証されたといえる。

使用されている車両はHU300形という型式がつけられ、「H」は芳賀、「U」は宇都宮を意味し、300は3連接車両を意味している。3つの車体が連節構造で製造された車両は、定員160名。大型バスが1台で70名ほどの定員なので、1編成でバスの約2倍強の乗車定員となる。

カラーリングは「雷」をイメージ。これは、「雷の多い宇都宮」イメージと、「LIGHT=明るい」を彷彿させるものである。個人的には、自動車といっしょに走行する区間においても、この塗装は警戒色としても有効だ。ただ、沿線マイカー利用者が運転する自動車との接触事故が多発しており、その多くが自動車側に過失があるものの、安全対策が急務になっている。

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事