(第4回)低価格製品シフトは製造業を衰退させる

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 第一は、差別化した製品の生産を増やすことだ。アップルの製品であっても、中国での需要増大が顕著という。しかし、これは薄型テレビなどのような激しい価格競争には巻き込まれにくい製品だ。

第二は、アジアの現地需要を取り込もうとするよりは、これまでの電気器具のOEM生産のように、日本の需要に応えることを考えることだ。

第三は、組み立て型製造業だけでなく、エネルギー多使用型製造業の海外立地を考えることだ。

そして第四は、製造業だけでなくサービス産業、なかんずく金融の海外進出を考えることである。


野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授■1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省(現財務省)入省。72年米イェール大学経済学博士号取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より現職。専攻はファイナンス理論、日本経済論。著書は『金融危機の本質は何か』、『「超」整理法』、『1940体制』など多数。(写真:尾形文繁)


(週刊東洋経済2011年7月2日号)
※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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