BRICsに投資しないことがリスク GSアセット・マネジメント会長ジム・オニール

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--スペインは。

スペインも問題は大きい。同国はイタリアほどではないが、欧州経済全体の8%を占め、ギリシャよりはるかに大きい。影響もそれなりに大きいだろう。願わくば、欧州の政策当局者が現在のギリシャ問題に集中できればと思っている。

--スペインやイタリアに波及する可能性はどれくらい高いと見ているか。

正直言ってわからない。おそらく5~20%の間ではないか。カギを握るのは政治。とりわけドイツの出方だ。

--現在、欧州ではギリシャの追加的な救済策が議論されているが、大きな問題とはいえないか。

それほど大きな問題とは考えていない。ギリシャの債務は欧州全体のGDPの5%以下と見られる。規模自体はそれほど大きくなく、政治的な問題といえる。

--ギリシャがデフォルト状態に陥っても、金融市場には大きな影響はないか。

大きな影響はないだろう。市場関係者はすでにもう1年以上、この問題を心配し続けているからだ。

■「新興市場」の認識を変えるべき。今や世界を牽引する「成長市場」

--あなたは今年、BRICs4カ国とNEXT11の中の4カ国(韓国、トルコ、メキシコ、インドネシア)を合わせた8カ国を「グロース・マーケッツ(成長市場)」と新たに定義し直した(表1参照)。それはなぜか。

理由はシンプル。これらの国々に絶大な経済的な機会が存在するからだ。私は、これらの国々はもはや「エマージング・マーケッツ(新興市場)」ではないということを人々に理解してほしいと考えている。新興市場というと歴史的に小規模でリスキーという認識がある。しかし、そうした認識はもはや誤っている。

われわれは、世界のGDPの1%以上を占める国(先進国を除く)を成長市場として定義している。成長市場8カ国で2010年における世界全体のGDPの23%を占める。

過去10年で成長市場8カ国のGDPは20兆ドル増加した。日本を新たに4つ分つくり出したのと同じだ。2020年までにBRICs4カ国だけで世界のGDP成長のほぼ50%を占めるだろう。

 

 

 

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