そんなふうに、思春期から今まで使い続けている木軸ペンも、まだまだ現役。木軸ペンは、寿命が長い。
木は、劣化しにくい素材なので、長く使い続けられる良さがある。
現存する世界最古の木造建築物である法隆寺なんて、メンテナンスしながら1000年以上も残っている。木軸ペンにも、そんなふうにメンテナンスしながら長く使える強さがあるはず。
シャープペン、ボールペン、万年筆……。アナログなメカの強さと経年変化で、味わい深くなる木を愛でながら、この先もずっと使い続けていきたい。
木軸ペンQ&A
木軸(もくじく/きじく)ペンは、筆記具の軸の部分が木製のものをいいます。シャープペン、ボールペン、多機能ペンなど種類は多岐にわたります。軸は異素材で、グリップの部分のみ木を使っている筆記具は、厳密には木軸ペンではありませんが、本書では一部グリップが木製のものも加えて紹介しています。
国内外のさまざまな木で作られます。ケヤキやカエデなど日本で身近な木もあれば、入手しにくい黒柿や、輸入制限がかかるローズウッドなど、希少価値が高い木もあります。極論、どんな木でも加工ができれば木軸は作れますが、強度や質感は千差万別。そこが面白いところです。また、最近は環境保全の観点から、木の端材や廃材を再利用するケースもあります。
木の種類や加工によって異なる手ざわりや、使うたびに少しずつ色が変わっていく経年変化は、天然素材ならではの味わいです。一つ一つ表情が違う木の模様「杢(もく)」を眺めるのも楽しいもの。同じ種類の木でも、作り手によってまったく違うペンになるから、どんどん集めたくなります。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら