もし日経平均が暴落したら、いくらで買うか バブルを止めるにはバブルを起こすしかない

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その論旨は3つに集約される。第1の論点は、金融政策運営において供給サイドへの影響をどの程度考慮すべきなのかということだ。

第2の論点は、低い自然利子率のもとでの望ましい金融政策手段とは何か、ということである。黒田総裁は、仮に自然利子率が今後中長期にわたって過去と比べて相対的に低い水準にとどまる場合には、「出口の先」においても、現在行っている非伝統的金融政策の役割が重要だとした。

第3の論点は、望ましいポリシー・ミックスとは何か。低い自然利子率のもとで経済が中長期にわたって停滞する場合、望ましい政策対応として、金融政策、財政政策、構造改革をどのように組み合わせるべきか」というものである。

「異次元の総裁」がいる限り、バブルは続く?

これらはアベノミクスそのものを説明しているようなもので、これこそが外国人投資家の寄りどころになる「下げさせない相場」の源だ。黒田総裁は、いわば「出口論のない金融政策」を持った、「歴代日銀総裁には居なかった異次元総裁」ということになる。

出口のない金融緩和が常態化すると、その先にはバブルが見えてくる。逆に言うと、この「常態」にストップをかけるのは、バブルしかないのではないか?

前回のコラム「日経平均が『バブル化』すればいくらになる?」では、現在と1989年のバブルピーク時の時価総額と上場銘柄数を比較(日経平均÷上場銘柄数)したうえで、もし1銘柄あたりの価値がバブル時に並んだら、日経平均は約6万円になるという計算を披露した。「おいおい」と言われるのを覚悟で比べてみたのだが、この計算も、このままだとあながち荒唐無稽とはいえないかもしれない。

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