奨学金返しながら1200万貯金、30歳彼女の人生観 不遇を嘆いているだけでは、未来は変わらない

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そして、「対策自分論」は、自分自身や他人に向けて「自分で対処しなければ変わらない」と責めたり追い詰めたりする論調で使うものでは決してないという。 あくまで、今の環境から一歩進むために、自分を前向きに鼓舞する考え方というか、後押しのために割り切る思考法のようなものだ。

一歩踏み出せば、世界は広い 

自分ができることに目を向けて、行動を選んでいく「対策自分論」。ふゆこさんは実際にそうして進んでみることで、自分が思っていた以上に世界は広かったことにも気づけたという。節約貯金に関して、ふゆこさんが実際にやったことは第1弾の記事で紹介している。

ふゆこさん
節約は我流よりも、結局「みんながやってること」をするのが大事だった(画像はふゆこさんYouTubeのスクショ)

一般に、イライラは「自分の理想」と「現実」が食い違うことによって発生するといわれている。また、「アンコンシャス・バイアス」という無意識の偏見や先入観が、悩みや思い込みの原因になっていることもあるという。

「悩んでいるときの私は、視野が狭かったんですね。自分の環境を変えるために転職という選択肢があることさえ考えることができませんでした。

働いている会社で一生懸命に働いて貢献し、自分の実力や実績を高めることで給料は上がっていくものだとなぜか勝手に思い込み、ストレスがあっても『我慢して頑張らなきゃ!』と考えていました」

しかし、いざ転職してみると…「思い込み」だった

しかし結局のところ、思い切って転職してみたらそれらは思い込みにすぎなかったと知る。職場が変わったことで業務上のストレスや給料の不安、人間関係やセクハラやパワハラのイライラもなくなり、前の職場がおかしかったことに気づけたという。「どの会社で働くか」で自分の価値も給料も大きく変わるのだと、そのとき初めて理解したのだ。

そうして給料も上がり、精神的にも余裕ができて、節約貯金について学んだり、実践したりと前向きに取り組めるようになった。ストレスによる浪費も減った。

節約オタクふゆこさん
転職を経て、節約貯金にも前向きに取り組めるようになった(画像はふゆこさんYouTubeのスクショ)/配信先では画像をすべて見られないことがあります。その場合は本サイト(東洋経済オンライン)で御覧ください

「自分が思っている以上にできることはあるかもしれません。私の周りの友人、知人から転職の相談を受けるのですが、いろんなスキルを持っていても、自分を低く見積もりすぎるというか、自分には絶対無理と思い込んでいる人も多いように思います。

特に真面目な子ほどそう思いつめちゃうみたいで。転職に限らず、何かしらやってみると、意外と世界が広いことに気付けるかもしれません」

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