阪急「指定席車」迎え撃つ京阪プレミアムカー戦略 大阪と京都を結ぶ鉄道大動脈に強敵が出現

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公式には示されていないが、3000系について2両にするもようである。2両にすれば、京阪の立場としては料金収入の倍増が可能なほか、アテンダントは2両に1人となるから人件費のコストパフォーマンスが向上する。3000系は6号車の隣の7号車も付随車であり、車両の組み換えは容易である。対する8000系は7号車が電動車だから、1両ずつ外して大改造するのは難しい。編成自体の経年もあり1両のみ新造車に差し換えることも現実的でなかろう――等の諸々から、そのように推測されるのだが、果たして……。

阪急からPRiVACE導入のビッグニュース

中計にはさらに、プレミアムカーの増備とともに「特別な乗車体験の提供」に含まれる内容として、沿線エリアへの誘客強化を掲げた「観光列車の導入検討」も項目に挙げられている。特別な観光用車両を新造で用意するのはハイリスクである、とは事業者においては常識的に言われることで、とすれば8000系の改造あたりが有力か。

京阪のこうした話題の中、阪急電鉄からも大きなニュースが飛び込んできた。同社京都線にかねて検討中と伝えられていた指定席車両を導入することが10月6日に明らかにされ、さらに11月21日には車両の姿のCGとともに、名称を「PRiVACE(プライベース)」とすることが発表された。

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