円ウオッチャー、「トリッキー過ぎる」市場で身構え 混乱状態の中で、一部の投資家は傍観を余儀なくされた

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「異常な値動き」 

市場に残っている人たちは、8日にあと2回の荒い取引のリスクを覚悟している。

「実際にトレードしている市場参加者は昨日からかなりシビアな状況になっている」と語るのは、ソニーフィナンシャルグループの森本淳太郎シニアアナリストだ。「今晩の米雇用統計で為替相場が大きく振れる可能性があり、欧州時間から米国時間にかけて自宅から対応する」とも述べた。

キャピタル・ドット・コムのアナリスト、カイル・ロッダ氏は、8日午前6時にメルボルンで目覚めた時、携帯電話をチェックするやいなや、今日も忙しい一日になることを悟った。

「これらは異常な値動きだが、同時に市場が転換点にある可能性も示している。これは確実に、日銀が利上げをし米国とのスプレッドが縮小することを市場が織り込むというトレンドの始まりだ」と述べた。

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原題:‘Too Tricky to Trade’: Yen Watchers Brace for Even Wilder Swings(抜粋)

--取材協力:テソ由美、Michael G Wilson、船曳三郎、日高正裕.

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著者:Ruth Carson、酒井大輔、David Finnerty

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