「アフリカに服送るな」怒る男に学んだお金の本質 アパレルブランド「CLOUDY」代表に教わったこと
彼の名前は、銅冶勇人(どうや・ゆうと)。小説『きみのお金は誰のため』でキーパーソンの堂本として登場している。
現在38歳になった銅冶さんの風貌はこの小説のとおりだが、就職面接にきたときは口ひげを生やしてはいなかった。
働きながらアフリカ支援のボランティア
面接のときは、もう会うことはないと思っていたが、それから1年たった4月、彼と会社で再会した。なんと、営業職で採用されていたのだ。相変わらず、マッチョな体で優しい目をしていた。
当時、僕が扱っていた金融商品は複雑なデリバティブ商品。営業の彼は、もちろん金融商品の特性を理解する必要があるのだが、そういうことが得意なタイプではなかった。ただ、彼の熱心で誠実な姿勢には好感が持てた。
一緒に働くうちに、意外な一面も見えてきた。彼は長期休暇をとるたびに、アフリカに行って学校建設の手伝いをしているのだ。たまにボランティアで参加するのではなく、休みをとるときは、必ずアフリカに行って、現地の子どもたちの支援活動をしていた。
そして、彼はいつも言っていた。
「アフリカには、服を寄付しないでくださいね」
このとき、彼から聞いた話は、そのまま小説にも使わせてもらった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら