そこから宴が始まり、次第に盛り上がっていった。朝方まで二人でビールを20本くらい飲んで崩れるようにして寝た。
朝、目を覚ますとすでに集合時間を過ぎていた。泥のように寝込んでいる寛平さんを起こして、顔も洗わずタクシーに乗って時代村に駆けつけた。
二人ともとても酒臭かったと思う。ほとんど寝てないので眠くて仕方がない。それでも、秀吉の衣装を着け、づらを付けて寛平さんはオープニングの式典に臨んだ。社長に続き、次々と来賓の大物の挨拶が始まった。
神妙に聞いているように見えて…
寛平さんは正面の席で心もち頭を下げて堂々と座っている。真剣に話を聞いているように見える。
しかしよく見ると寝ていた。アゴがちょうど胸の甲冑で支えられて、神妙に頭を下げて話を聞いているように見えるのである。後ろの席に座っている千葉真一さんが苦笑していた。
ここで問題が起こった。何番目かにお祝いに駆けつけた福田赳夫元総理が挨拶に立つと、出席者全員が立ち上がった。ところが寛平さんだけは座ったまま寝ている。あわてて千葉真一さんが後ろから寛平さんを引っ張り上げて立たせてくれた。
(後編は12月10日に公開予定です)
「M-1はじめました。」が10倍面白くなる
特設ページはこちら
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら