長年ずっと自分の言葉は社会できちんと通用してきた、という年配者の思い込みが今は、世代間ギャップを生む「落とし穴」でもあります。
もしも会社で今日、部下の若い社員たちにかけた言葉「大車輪でいこう!(=懸命に頑張ろう)」が、まるで彼らの心に届いていないとしたら──。
「一枚岩で(=一致団結しよう)」が、彼らの頭に「?」しか残さないとしたら──。
日本人に通じなければ、その日本語はもはや異国語です。
もちろん通じるケースがゼロとは言いませんが、いずれにせよ、日本語コミュニケーションをめぐる新たな実状を正しく把握し、自分が扱う言葉の選択に今一度配慮することが、若い人相手には最低限必要です。
昭和の「オトコの文化」が残る言葉も多数
会話により、人は相手の心を動かしたり、説得したり、共感を得ることができます。
「わからない言葉」をスルーされた(する)ままでいては、本当の意味での会話が成り立たないのは言うまでもありません。
世代の異なる人々と一緒に働く会社内で仕事がうまくいくはずもなく、あるいは家庭では親たちが、わが子と上手に心を通わすことができるでしょうか。
年配者が口にする言葉には、昭和の「オトコの文化」が残る言葉も多数あります。野球、相撲、囲碁・将棋、麻雀、時代劇、任侠映画……など、親しい仲間との会話によく登場する事柄などから派生します。
そうした言葉が自分の言葉のベースにある(染みついている)と、年配者は自覚することも大切です。
実際、どんな昭和語が社会で飛び交っているかを見てみましょう。
以下に挙げる言葉に、年配者が思い当たるところがあれば、より注意を。そして、若い方たちは、それらの意味を正しく知っているかチェックしてみてください。
【「昭和な言葉」の意味:確認クイズ】
問:それぞれの言葉の意味は?
② 「全員野球で」
③ 「決め打ち」
④ 「アゴアシ付き」
⑤ 「えいやで」
⑥ 「ガッチャンコ」
⑦ 「御(おん)の字」
⑧ 「おんぶに抱っこ」
⑨ 「イッテコイ」
⑩ 「うっちゃりを食う」
(※答えは、記事の最後に)
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