「2024年早期の日経平均3万5000円目標」は不変だ 市場を覆っていた4つの懸念への心配が薄れた
では今後の日本株はどうなるか。11月21日のエヌビディア株の下落を受けて、22日の日経平均が下落後3万3593円まで上昇する場面があったように、まだまだ株価の先高期待は強いようだ。
日経平均はすでに6月19日の取り引き時間中につけた年初来のザラバ高値3万3772円を、11月20日に3万3853円をつけて更新している。これは市場の強気シグナルだ。今後は、早期に終値ベースの年初来高値である7月3日の3万3753円を超えることができるかに注目している。もしブレイクすると3万4000円前後まで一気に上昇する可能性もあるが、そこが超短期のヤマ場になる可能性もある。
日経平均は遅くとも来春までに3万5000円まで上昇
日本経済のファンダメンタルは非常に強い。足元で進む2023年度の中間決算では、上方修正を発表する企業が相次いだ。特に円安の恩恵を受けた自動車など、輸出関連の銘柄が好調だった。
その他にも、値上げによる価格転嫁に成功した電力会社などの決算も好調だった。またインバウンド(訪日外国人)需要を取り込むレジャーや、鉄道関係の銘柄も日経平均の上昇を牽引しており、当面はこの傾向が続くとみる。
私が注目している、企業の資本効率を改善する動きも当面は続きそうだ。東京証券取引所は10月に入って、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みを開示している企業の一覧表を2024年1月から公表(毎月1回更新予定)するなどと発表した。
投資家は対応に前向きな企業を知ることができるようになり、対応しない企業にとっては明らかなプレッシャーとなる。個別企業がそれぞれ、資本効率をより意識した経営をすることの後押しとなりそうだ。日経平均は早ければ年末までに、遅くとも来春までに3万5000円まで上昇するとの見方を継続したい。
(本記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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