【産業天気図・証券】日本株復活でネット証券の『晴れ』続く
ネット専業証券の天気は「快晴」。
折からの日本株の復活もあり、若年層や投資初心者層へと個人投資家の裾野は拡大。新規の投資家を証券市場に呼び込むうえでも、インターネット専業証券が主役の座を演じている。今年5月に楽天証券<非上場>がイー・トレード証券<8701.ジャスダック>に仕掛けた手数料引き下げ競争は、楽天の相次ぐシステムトラブルの影響もあって、現在は休戦状態。ネット専業各社の今期の業績は、株式相場の活況を満喫して大幅な最高益更新が期待される。利益トップの松井証券<8628.東証>では、りそなとの提携を第1号とする金融機関窓口での口座開設勧誘が本格稼働。2006年1月からはシンプレクス社のリアルタイム取引ツールを全顧客に無料提供するなど、顧客利便性の向上にも積極姿勢を見せる。シェアでトップを走るイー・トレード証券は12月末をメドに150万口座体制のシステムを構築するなど、シェア首位固めに余念がない。同社の上半期IPOの引き受け件数は全証券中で首位。株式ブローカレッジで築いた顧客基盤を生かし、外債販売や投資銀行業務も伸びており、2006年3月期には利益でも松井証券との差を一段と詰めそうな勢いだ。
【水落隆博記者】
(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部
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