男1人旅で「葉山女子旅きっぷ」を満喫、意外な魅力 果たしてきっぷ代3030円の「元は取れた」のか?
晩秋から冬にかけては快晴の日が多くなるうえ、冠雪した富士山は夏よりもはるかに美しい。そのうえ人もそれほどは多くないので狙い目の季節といえる。さらに「葉山女子旅きっぷ」は原則予約を必要としないので、天気予報をにらみつつ、快晴の日を選んでいけるというメリットもある。
秋谷から4本バスを乗り継いで鐙摺のパティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ 葉山本店へ。ここで「ごほうび券」を使うと好きなケーキ2つと焼き菓子を2つもらえる。
鐙摺という地名は源頼朝がここを訪れた際、急傾斜のために馬の鐙が岩に擦れたことからつけたとされている。そして、パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤの母体となった日影茶屋は1661年に峠の茶屋として開業している。
日影茶屋はかつては日蔭茶屋と書かれていた。1916年、思想家の大杉栄が不倫相手の伊藤野枝と日蔭茶屋で密会していたところ、もう一人の不倫相手である神近市子によって首を刺された。これが、日蔭茶屋事件だ。一見明るく華やかな葉山も、掘り起こすと歴史の片鱗が見え隠れする。
クルージングにも利用ができる
「ごほうび券」のなかには、葉山マリーナから出航する「江ノ島・裕次郎灯台周遊クルージング」(電話予約制)がある。45分間のこのクルーズは3300円かかる。今回のきっぷ代は3030円だったので、このクルーズ1つだけで「元が取れる」計算となる。
ただし、この日は波が高く欠航となってしまった。運行状況については波の高さの予報などである程度予想ができるのであらかじめ落ち着いている日を狙って予約を入れるのが得策だ。運行状況については葉山マリーナのXでも確認できる。
次は「ごはん券」である。
33軒ある対象レストランのなかではひときわ高価なのが逗子マリーナ内にある全席オーシャンビューのモダンイタリアン「リストランテAO 逗子マリーナ」だった。
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