いま住宅を買うのは本当に「お得」なのか

東京都の港区に買えば絶対に儲かる?

「東京都港区」でこんなマンションが売り出されれば、「即完売」というのが今の状況。だが今は本当に買いどきなのだろうか(写真:YNS / PIXTA)
家を買うならマンションがいいのか、戸建てがいいのか。都心なのか、郊外なのか。家の選び方はさまざまだが、この連載では大手住宅メーカー商品開発者を経て、現在は建築事務所APOLLOを経営する黒崎敏氏が「失敗しない家の選び方」を伝授する。第1回は「今、住宅を買うのは本当にお得なのか」。

不動産の世界では、東京都港区への絶対的信仰が存在している。「港区に不動産を買っておけば間違いない!」というものだ。東京でも港区はマーケットが特殊で、そこだけは安心できるゾーンで、さながら銀行のような固い、固い存在だとされている。

なぜ外資系金融マンは港区のマンションを買うのか?

実は、外資系の金融マンが購入する物件も、港区のマンションが多い。彼らは職業柄、株式を購入できないことから、資産運用の手段としておカネを不動産に変えている。複数の不動産を複数の国に持つことも、さして珍しくはない。リスク分散の手段として外国に不動産を持ち、それを経費に計上したり、誰かに貸したりしている。不動産を取得することでリスクを分散させ、税金対策を行いながら、賃料収入に変えているわけだ。

これができるのは、彼らが住宅ローンを比較的容易に組めるからに他ならない。たくさんのおカネを借りることができるという意味では、高額所得者である彼らは日本でもトップクラスだ。さらに言えば、彼らには金融や資産運用の知識が豊富にあることも大きい。

そんな彼らから選ばれているのが港区のマンションなのだが、買っているのはそればかりではない。例えば、パリやニューヨークのペントハウスなども取得している。世界のメトロポリスに新築マンションができると聞けば視察に訪れ、常に情報の川上に立つ努力を欠かさない。ちなみに、彼らは必ずしも自分の好みで住宅を買っているわけではない。決め手は資産価値があるかどうかなのだ。

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