石橋湛山は自由主義・自由貿易の拡大を主張した。
今年6月、政界に超党派の議員連盟「石橋湛山研究会」が発足した。死去から半世紀が経ったにもかかわらず、その主張や生き方に学ぼうとする動きが起こるのはなぜなのか。
『週刊東洋経済』11月18日号の創刊記念号特集は「今なぜ石橋湛山か」。豊富なインタビューや寄稿を基に湛山の軌跡を振り返る。
証券・金融業界で働いてきた私にとって、石橋湛山は「信念がある人だな」と感じ入っていた人物だ。それは、1930年代に湛山を中心に開かれた「投資と投機」についての座談会に関する文章を読んだときのことだ。
湛山は投機に賛成していた。当時は「投機は禁じるべきだ」という時代の雰囲気だった。湛山は「投機は大事で、投機のない世界は現物に値がつけられない」と主張していた。
私はかつて日本に先物市場を導入する事業に携わったことがある。そのときも先物に対する拒否感があった。
しかし、湛山のときは軍国主義・統制経済が拡大していた時代だ。異論を許さなかった時代に、湛山はなんと堂々と主張していることか。
戦略には先見の明
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