1日の長さにムラ?今さら聞けない「うるう秒」の謎 来年はうるう年だが、「4年に1度」とは限らない

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北京大学の研究チームは、地震波の測定から「過去10年間で内核の回転が止まり、さらに逆回転している可能性がある」と指摘しました。研究成果は、2023年1月23日付の『Nature Geoscience』に掲載されました。

1日の長さの調整方法である「うるう秒」が起きる原因にも、内核の「自転とは異なる回転」が関わっていると考えられています。「地球の中心と時間の謎」を紹介しましょう。

地球の中心と時間の謎

地球は、太陽の周囲を365日で公転し、北極点と南極点を結ぶ地軸を回転軸として24時間で自転しています。

もっとも、地球の公転周期は、正確には365.2422日(365日5時間48分46秒)です。

そのため、4年に1度のうるう年を設けて、2月に1日、「うるう日(2月29日)」を足しています。さらに細かいズレを補正するために、「うるう年は100で割れる年には導入しないが、400で割れる年には導入する」というルールもあります。

「うるう日」と似た名前のものに、「うるう秒」があります。1972年の第1回から2017年の第27回までは、1月1日か7月1日の午前9時(日本時間)の前に午前8時59分60秒を特別に設けて、1秒足して実施しました。

うるう秒は、1年の日数を調整して公転周期を補正するうるう日とは異なり、1日の長さを調整して自転周期を補正するものです。

紀元前2世紀、ギリシアの天文学者ヒッパルコスは、「1日の昼と夜を平等に24分割する」ことを最初に唱えました。のちに、その60分の1が1分、さらに60分の1が1秒となりました。

けれど、300年に1秒の誤差しか生じない高精度の「セシウム133原子時計」が、1955年にイギリスの国立物理学研究所(NPL)で開発、実用化されると、実は地球の回転速度にはムラがあり、1日の長さは一定ではないことがわかってきました。

そこで、「地球が1回転するのにかかる時間(1日)」について、原子時計を基準とする高精度な測定時間(協定世界時、略号:UTC)と、天体観測による従来の24時間(世界時、略号:UT1)の差が、0.9秒を上回ったり下回ったりした際に、協定世界時にプラスマイナス1秒して補正することにしました。

これまでの27回のうるう秒では、すべて1秒足す補正を行っています。もっとも、イレギュラーに1秒足すことはデジタルインフラに深刻な誤動作をもたらすリスクがあるので、2035年までにうるう秒に代わる新たな時間調整システムが導入される見込みです。

うるう秒が起きる、つまり1日の長さが変わる原因は、いくつかあります。

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