本来であれば資料なども映し出されるのでスマホで画面を見たほうがよいのですが、さすがに歩きながらスマホを見るのは危ないので、試しに音声だけにしてみたところ、意外と聞くだけでも知識になることがわかりました。
また、学会では海外の先生が日本に招き、講演をすることもあります。そこで英語学習を兼ねて、海外の先生の招請講演も聴くようにしました。
慣れてくると倍速で聞けるようになり、おさんぽ時間で、ダイエットをしながら医学知識を手に入れて、さらに英語も学べてしまうという、欲張りマルチタスクです。
医学英語は専門用語が多いのですが、分野が限られているので範囲を絞って勉強しやすいのと、ヨーロッパやアジア出身の医師はネイティブでないので英語がわかりやすく、TOEICの試験や海外ドラマや映画のほうが、むしろ言い回しが難しかったり、聞き取れなかったりします。
ちなみに、有酸素運動は脳の活性化をうながすので、運動しながら勉強をすると、記憶力がアップするという研究もあります。資格勉強などでダイエットの時間が取れないという人こそ、勉強+運動のマルチタスクがおすすめです。
もちろん「勉強をしながらおさんぽするのは憂鬱」と思う人もいるでしょう。そんな方は、好きな音楽を聴くのもいいですね。私自身も、おさんぽを始めたころは、音楽を聴きながら歩いていました。
また、最近ではVoicyという、インターネットで音声コンテンツをサービスするもの利用し、番組をスマホにダウンロードして聴いています。1番組10分や20分といった長さで、いろんな有識者が番組を配信しているので、おさんぽ中も楽しく、4~5番組再生するころには家についています。
みなさんも自分が好きなジャンルや、「推しメン」関係の番組をピックアップしてプレイリストを作っておくといいでしょう。時間を有効活用できるだけでなく、なによりも自分の興味のある話や、好きな人の声を聞きながら歩くので、ダイエットのモチベーションにもなって、楽しく長続きすることができますよ。
20分以上歩くコースを設計せよ
「有酸素運動は、20分以上続けないと脂肪が燃えない」とよく言われます。しかし、厳密にいうと間違いで、最初から脂肪は燃焼されています。
運動直後は体に貯められているグリコーゲン(糖分)が優先的に使われ、それが枯渇すると脂肪の燃焼が効率よく始まるため、20分以上の運動が推奨されています。
そこで効果的にダイエットをするなら、まずは20分以上のコース設計をすることから始めましょう。一般的な場合、歩く速さは時速4kmなので、距離でいうと1kmちょっとが目安です。
話は少しそれますが、私は子どものころ、よく親に「やみくもに勉強するのではなく、まず計画を立てなさい」と言われました。そして、「今日はどこまでやるかをメモに書き、達成したらハンコを1つずつ押していきなさい」と教えられました。
もちろん達成できない日もありましたが、計画通りに進まなかった場合は、再び計画を立て直せばいいのです。そうやって親の言いつけをある程度守ってきたので、なんとか医者になれたのかなと思っています(笑)。
ダイエットも勉強と同じです。「やみくもに歩くのではなく、まずはコース設計を立てること」が大切です。
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