「解散命令請求」だけで統一教会問題は解決しない フランスや韓国の「組織的な人権侵害」への対応

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今回の解散命令をめぐって、信教の自由と国家の介入がどのように関わっているかという点については、すでにこれら違法伝道訴訟において判断の基準が示されているということができるだろう。

政治家と宗教団体の関わりという課題

文化庁が1年近い時間をかけて行ってきた調査で、統一教会の宗教活動の違法性や解散命令が必要な理由については一定程度明らかにされた。しかし、この調査では、政治家と宗教団体の関わりという問題には及んでいない。

自民党は衆参両院の国会議員全員379名に統一教会とどのような関係をもってきたかについて質問を送り回答を集計している。

その質問は、「会合への祝電・メッセージ等の送付」、「広報紙誌へのインタビューや対談記事などの掲載」、「旧統一教会関連団体への出席」、「旧統一教会主催の会合への出席」、「旧統一教会及び関連団体に対する会費類の支出」、「旧統一教会及び関連団体からの寄付やパーティー収入」、「選挙におけるボランティア支援」、「旧統一教会及び関連団体への選挙支援の依頼、及び組織的支援、動員等の受け入れがあった」といった事柄について尋ねたものだ。

1つでも該当するとの回答があった議員は179名だったと報告されている。他の政党も類似の質問と集計を行っている。

だが、これによって政治家と統一教会の問題ある関係が明らかになったとはとても言えない。

わかりやすい例をあげると、安倍元首相は先の調査の対象外とされ、どのような関係があったのかは明らかにされていない。

また、議員秘書にどれほど統一教会関係者がいるのかは、調査が困難であることもあるが、わかっていない。

では、いつ頃からどのような形で政治家は統一教会との関係をもつようになってきたのか。

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