京急、名称消滅「エアポート急行」13年半の変化 11月25日以降は「急行」、空港連絡以外も活躍

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エア急の登場から13年半を振り返ると、いまではもう見られない車両や駅名がある。

たとえば、1982年登場の「2000形」は2018年に引退した。前面が「く」の字に突き出したデザインで、それまでの前照灯は運転席の窓の上の中央に1灯という京急車両の伝統を打ち破り、窓下の両側に2灯配置した。また、側面の乗降ドアは同社で初めて両開きを採用した。

京急2000エアポート急行新逗子行き
京急2000形は“晩年”、エア急として走ることが多かった=2018年2月(記者撮影)
京急2000 種別操作盤
2000形の乗務員室にあった行き先・種別を切り替える装置=2018年2月(記者撮影)

もともとは2ドア・クロスシート車で、帰宅時間帯の有料座席サービス「ウィング号」でも活躍した。が、後継の「2100形」が登場するとその役目を終え、3ドア・ロングシート車に改造された。晩年は⽻⽥空港と横浜⽅⾯を結ぶエア急として運用されることが多く、ロングシートとなっても高級感が残る座り心地には定評があった。

エア急の運用に就くことはほとんどなかったが1978年にデビューした「800形」も2019年にラストランを迎えた。

行き先の駅名が変わった

また、京急は2020年3月に計6駅の名称を変更しているが、そのうち4つはエア急が発着する駅だ。まず、始発・終着駅の羽田空港国内線ターミナル駅は羽田空港第1・第2ターミナル駅へ、羽田空港国際線ターミナル駅は羽田空港第3ターミナル駅へ名前が変わった。

羽田空港国際線ターミナル 駅名標 取り外し
2020年3月14日未明、取り外される「羽田空港国際線ターミナル」の駅名標(記者撮影)

羽田の国際線増便に伴って旅客ターミナルの名称が変更になったためで、空港アクセスのライバルである東京モノレールも、羽田空港国際線ビル駅、羽田空港第1ビル駅、羽田空港第2ビル駅を、それぞれ羽田空港第3ターミナル駅、羽田空港第1ターミナル駅、羽田空港第2ターミナル駅へと改称した。

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