【産業天気図・百貨店】猛暑と厳冬で衣料品が紳士服中心に復調。高額品にも動き

百貨店業界を巡る環境は一変した。「夏の猛暑、クールビズ需要は一時的」との観測をハネ返し、秋以降も好調を維持している。全国百貨店売上高(既存店ベース)は、10月までの10カ月間中、計5カ月間が前年同月比プラス。このままいけば2005年は9年連続前年割れにストップをかける可能性も出てきた。11~12月と気温低下が続きそうなのも好材料だ。前年は年末に向け暖冬だったため、今年が厳冬になれば、夏服に比べてカサが張る(=値段も高い)冬服がより売れる。紳士服に牽引されて婦人服、さらには靴やバッグなどの雑貨も売れ行きが良いようだ。
 個別企業を見ると、過去最高純益更新の「勝ち組」筆頭は、メンズ館が絶好調な伊勢丹<8238.東証>や、先行してリストラを断行した大丸<8234.東証>。また日本橋など旗艦店が好調な高島屋<8233.東証>や、愛知万博効果をフルに満喫した松坂屋<8235.東証>も、本業で営業増益を堅持しそう。逆に「負け組」は地方の百貨店を除けば、大手では今春に4店閉鎖した三越<2779.東証>くらいか。
 例えば伊勢丹では、10万円台のバッグなど高額品も売れ始めており、個人消費回復は明らかに百貨店まで浸透しつつある。年明け以降の天候など不安要因は残るものの、総じて増額修正含みの展開と言ってもよさそうだ。
【大野和幸記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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